Android SDK platform toolsを手元でビルドするときの覚書
droidkaigiのissueにあがってたSHA256withDSAでapkに署名できない問題を調査したときの派生ネタ。
Android SDK platform Tools
android.googlesource.com Android StudioのSDK Managerでインストールできるemulatorやsignerなど周辺ツール群のこと。
GitHub - google/bundletool: Bundletool is a command-line tool to manipulate Android App Bundles
今回手元で挙動の調査をしたbundletoolはこのplatform toolsに依存しているのだが、 platform tools自体の挙動を知る必要があったためmaven repoではなくローカルに落としたplatform toolsで bundletoolをビルドする必要があった。
基本的にはgradleのマルチプロジェクトビルドとやることは変わらないが、 別途いくつか気にする点があったのでメモしておく。
手順
依存するplatform toolsプロジェクトをcloneしておく
今回はapkzlib,apksig,baseをビルドに含める必要があったのでgoogle gitのrepoから対象のものをcloneした。 注意する点は各platform toolsのブランチを統一する必要がある点。 これをやらないと依存する側でクラスが見つからなかったりする。 submoduleにしておくとdiffを各プロジェクトごとに管理できて便利。
今回の場合だとbundletoolがapkzlib:3.4.0-beta01に依存するので、
apkzlib,apksig,base全てルートプロジェクトがビルド可能な gradle_3.4.0 ブランチにチェックアウトした。
. ├── CONTRIBUTING.md ├── LICENSE ├── README.md ├── apksig -> gradle_3.4.0 ├── apkzlib -> gradle_3.4.0 ├── base -> gradle_3.4.0 ├── build -> gradle_3.4.0 ├── build.gradle ├── buildSrc -> gradle_3.4.0 ├── bundletool.iml ├── gradle ├── gradle.properties ├── gradlew ├── gradlew.bat ├── local.properties ├── settings.gradle └── src
settings.gradleにcloneしたプロジェクトを宣言する
build.gradleにあるdependenciesをローカルプロジェクトに向ける。
compile "com.android.tools.build:apkzlib:3.4.0-beta01" -> compile project(":apkzlib") といった具合。
platform tools間の依存であれば以下のように元々マルチプロジェクト前提でルートプロジェクトのsettings.gradleにcloneしたプロジェクトの記載があれば自動的にローカルに向くので特に気にすることはない。settings.gradleに定義するプロジェクト名だけ差がないようにする。
build.gradle - platform/tools/apkzlib - Git at Google
include ':apkzlib'
project(':apkzlib').projectDir = new File('./apkzlib')
include ':apksig'
project(':apksig').projectDir = new File('./apksig')
include ':base:testutils'
project(':base:testutils').projectDir = new File('./base/testutils')
include ':base:common'
project(':base:common').projectDir = new File('./base/common')
include ':base:annotations'
project(':base:annotations').projectDir = new File('./base/annotations')
buildSrcをcloneしておいたほうが良い
platform toolsのルートディレクトリにあるbuildSrcに各platform toolsのgradleが依存してる場合が多いのでcloneしておく。
platform/tools/buildSrc - Git at Google
ビルドする
gradleプロジェクトを実行可能なjarファイルにする。
通常は以下のコマンドでjarファイルが生成される。
./gradlew build
が、bundletoolにおいては上記は失敗した。 build.gradleにビルドタスクが定義されていたのでそちらを実行して無事jarファイルが生成できた。
./gradlew executableJar
大規模なプロジェクトだとビルドは秘伝のタレ化しているのか、 上手くビルドできないときはgit repoやbuild.gradleにビルドコマンド的なものがないか探すと良いかも知れない。
以上。
