sky’s 雑記

主にAndroidとサーバーサイドの技術について記事を書きます

院試の振り返りと過程で学んだこと

今日でJAIST社会人コース特別選抜の院試の面接が終わったので過程で学んだことをまとめておく。 総括すると普段の仕事への取り組み方から改めて考えさせられることが多く非常に良い経験だった。大学院で学ぶにしろ学ばないにしろ以下の点を意識して普段から生活していると長期的に見たときにアウトプットの質は上がると感じた。

新規性について

アプリケーションエンジニアと研究者は取り組む課題の種類が異なる。 アプリケーションエンジニアの仕事は課題に対して最適な道具を選択することの比重が大きくその課題には何かしらの答えがあることが多い、対して研究者が取り組む課題は答えがない未知のものでその答えには新規性がある。

とはいえアプリケーション開発全て新規性がないかと言うとそうでもないと思っており、大学院に進学しないという選択肢を取る場合もOSSのコアライブラリ開発などは抽象度を上げれば大学院での研究活動と代替が効く新規性のあるものだと思う。

アプリケーションエンジニアは課題を分析/解釈し既に存在する答えの中から適切なものを当てはめるのが仕事、研究者は答えが存在しない課題に取り組むのが仕事といった感じで企業におけるdevとR&Dの違いもこれが本質かなと思う。

課題設定とアプローチ

前述の通りアプリケーションエンジニアの仕事は答えがある課題に対して最適な道具を選択することであるが、仮に間違った道具を選んだ場合もどうにかなってしまうことが多い。対して研究は答えのない未知の課題に対してどうアプローチするかから考える必要があり課題に対する深い考察が必要になる。課題設定が間違っていると見当違いのアプローチをしてしまいまったく成果にならないということが起こり得る。

アプリケーション開発においてもなんとなくどうにかなったからOKではなく何が問題でなぜその道具が存在するのか一段回深い考察を加えることで研究に親しい思考方法を身につけられると思う。

アプリケーションエンジニアの仕事は正しい道具を選びそれを正しく使えること(※これ重要 なのでアプリケーションエンジニアを続ける限りは自分の引き出しに答えを増やし続けて、適切に課題を分析解釈する力を身につける必要がある。

戦略と見せ方

自分の取り組みが良いものだと相手に理解してもらうこと。 往々にして新規性のあるものは理解されない、わかりにくいものをわかりやすく伝える技術、自分の研究を売り込む資料の作り方は通常業務と比べても更に重要度が高い。アプリケーションの場合ある程度熟練のエンジニアであればなんとなく話は通じてしまうからこの点見逃しがちだが、答えがあるものについて話しているから雑な説明でも理解できるわけで、そうでない場合本当に自分の話は通じるのかを意識したい。

教授と話していると専門性もそうだがその戦略性に驚く、まさにCTOといった感じだ。


このようにまだまだアプリケーションエンジニアとしてやれることがあるしその点おざなりにしてたなと気付かされたのでした、隣の芝は青い的発想で大学院に入ろうとしている気がしてちょっと気が引けてきた。とはいえ短い人生やれることも限られているし環境で決まる部分も大いにあるから難しい。

以上、良い結果が出ることを祈りつつ振り返りでした。